日本一の下足番になってみろ!

私は普段から、ネットの記事や、本などで見つけた言葉で、
これは名言だなぁ、と思う言葉を書き留めておくのですが、
最近メモしたのがこれ。

「下足番を命じられたら、日本一の下足番になってみろ。
そうしたら、誰も君を下足番にしておかぬ」
小林一三(阪急・東宝グループ創業者)

なんていい言葉なんだろう!
何度も何度も、繰り返し、口に出して言ってみる。
こんなことを言ってくれる上司って、素敵!
こんなゲキを飛ばされたら、頑張っちゃう♪

どんな環境下に置かれても、
その場その場で、精いっぱいやりきる大切さを教えた言葉ですね。

そこで、なんですが・・・。

ここ数年、ギスギス職場の相談を受けることが増えて、
現場に行ってみると、コンサルタントである
私に対する視線も、つめたーい感じ。。。

しかし気を取り直して、まずは、その職場のメンバー一人ひとりに
今の気持ちを聞くわけです。

すると、「自分の居場所はここじゃない!」
「ホントはもっと実力発揮できるのに!」という
気持ちでいる人が少なくないことに気づきます。

そんな時、どうしてこの人たちは、
小林一三が言うように考えられないのだろう、と思います。
目の前の仕事に、精一杯立ち向かえないのか。。。

そして、はたと気づくのです。

そうか!もし頑張ったとしても
誰も気づいてくれない職場なのかも・・・と。

人は、何らかの返報(得すること)が無ければ
積極的に動かない動物であることは、明らかですよね。

誰も気づいてくれなければ、やらなくても同じ。
他の職場(会社)に行けば、自分をほめてくれる人がいるんじゃないか。

誰も気づいてくれなければ、
他人のいいところに気づくことも、
情報共有することも、意味ない。

その無力感、無返報ののスパイラルが
「ギスギス」を生むのではないか。
喧嘩してるわけじゃないけど、覇気のない職場。
ぬくもりが無く、ギスギスしている職場。

そしてそういう職場には、
必ずと言っていいほど、他人の頑張りに気づく仕組みがない。

ほめるより、指導するより、
何よりもまず、気づかなくっちゃ。

でも、仕組みが無いと気づけないの?
自然と気づくものじゃないの?

私は、仕組みが必要だと思っています。
職場って、家族や恋人とは違うから。
仕事して、利益を上げるという目的で集まっている人たちだから。

どうしたって、気づく感度が高い人と低い人は、いるから。

小林一三の言葉から派生して、
そんなことを考えました。

コラム

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