研修の効果を、受講者に実感してもらうには

企業のメンタルヘルス対策を担当する
人事や総務の方から、よくこんな声を聞きます。

「セルフケアの研修をしたけど、
その後みんな、役立ててくれているかどうか、分からない」

「管理職に、ラインケアの研修をしたけど、その後
マネジメントに役立ててくれているかどうか、わからない」

これは残念ですよね。
しかし、研修を受けたほうも、似たようなことを感じています。

「セルフケア習ったけど、みんなちゃんとやってるのかな?」

「ラインケアの研修受けたけど、他のマネジャーは
実際、部下指導に活かしてるのかな?」

そこで大切になってくるのが、
受講者へのフィードバックです。
メンタルヘルス研修に限らず、
これをしていない企業が、少なくありません。
もったいないです。

人事や総務が、何らかの知識や技術を
「研修」という形で提供したあと、
何らかの成果が出たら、発表したり、表彰したり、
という形で、社内に周知するといいですよ。

例えば、セルフケアの研修後、
ストレスチェックをしたら高ストレス者の率が
低下したとします。
それを社内に発表します。

ラインケアの研修後、メンタル不調を早期発見
できた管理職がいたとします。
それも社内に発表します。
(もちろん部署名や個人名は伏せて)

メンタルヘルス対策は、
どうしてもブラックボックス化しがちですが、
それでは対策は進みません。

セルフケア+ラインケア+働き過ぎの防止+
早期相談・・・これらが全て機能して、はじめて
長期休職者などを減らすことができるのです。

しかし、これはかなりの部分、
従業員の皆さんに、能動的に動いてもらわねば
ならないことですよね。

そのためには、せっかく学んでもらった知識が
どのように役立っているのかを、
お知らせして、感じてもらうことが重要です。

一方、まったく効果が見えなかった場合も発表し、
もう少し、習ったことを意識してくれるよう要請します。

ここまで、きちんとやれば、
「メンタルヘルス研修なんて、直接自分には関係ないよ」
「時間の無駄」
「うちの会社は、研修しても、やりっぱなし」
という声は減り、効果が上がってきます。

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