「もっとやる気出せよ」なんて言うな!

上司が部下を見るとき、私はポイントはたった三つしかないと思っています。

一つ目が「気持ち」。モチベーションとか熱量とか、やる気の話ですね。
二つ目が「行動」。日々、何をどうやっているのか。
三つ目が「成果」。最終的に、どんな結果を出しているのか。

多くの人がね、まず一つ目から入ろうとするんです。
「あいつはやる気があるのか」「モチベーションが低いんじゃないか」って。

でも、ちょっと待ってくださいと。気持ちって、目に見えますか?数値で測れますか?
正直、かなり危ういんですよ。
上司の主観が一番入りやすい領域です。

だから私は、管理の起点は二つ目の「行動」だと言っています。
今日、何をしたのか。どんな順番で、どれくらいの質で、どれだけの量をこなしたのか。
ここは見えるし、確認できるし、修正もできる。行動が整えば、成果は確率論的に必ずついてきます。
これはもう、再現性の話です。

そして面白いのはここからです。
行動をきちんと管理し、成果が出始めると、どうなるか。
部下の表情が変わるんですよ。自信が出てくる。仕事が面白くなってくる。
つまり、一つ目の「モチベーション」は、後から上がってくるんです。
気合いを入れさせたからじゃない。結果が出たから、自然と気持ちが乗ってくる。

順番を間違えないでほしい。
「やる気が出たら行動しよう」じゃない。
「行動を整えるから、成果が出て、やる気が育つ」。
上司の役割は、部下の心を読むことじゃありません。部下の行動を設計し、伴走することです。
その先に、成果も、モチベーションも、ちゃんとついてくる。
私はそう、確信しています。

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