管理職がラインケアできない本当の理由

皆さんの会社では、相当ひどいメンタル不調になってから本部(本社)が把握することって、ありませんか。

人事部としては、「管理職の皆さん、もう少し早く言ってよ~」というのが本心ですよね。 メンタル不調は、初期対応が遅れると病状が進み、お客様対応に不備が出たり、大切なスイッチを押し間違ったり、周囲とトラブルを起こしたり、いいことは一つもありません。他の病気と全く同様で、早期発見、早期相談、早期治療が最も大切なのに・・・・

不調者は、なかなか自分から調子が悪いとは言ってくれません。休むときは、もうグダグダの状態、ということが多いのです。

では、一刻も早く上司が気付いて、早期相談、治療につなげるには??

誰にでもわかるような「客観的な」発見ポイントや誰でもできるような「具体的な」行動ルールを考えて、マニュアル化して、管理職に渡しておくのがいいでしょう。

「客観的な」発見ポイントとは、なんだか元気がないとか、そういう主観的なことではなく、週に2回以上の遅刻とか、日に3回以上の原因不明の離席とか、そういうことです。

また、「具体的な」行動ルールとは、声をかけて話を聞きましょう、などという
いかにも管理職が苦手そうな(笑)ものではなく、

1.「君の行動は職場のルールに反しているが」(遅刻や離席はルール違反ですよね)いったいどうしたのか、聞く
2.サボリか、体調不良か、家庭の問題か、など切り分ける
3.それぞれに用意されたルートを指示する

これだけです。なんと単純で、わかりやすいことか!

たとえば、体調不良なら産業医もしくは任意のクリニックに行くよう指示、家庭の問題なら、外部相談窓口を紹介、サボリであれば、このままだと懲戒ルートだから改善するよう指導。このように、だれがやっても同じ結果が出るよう、ある意味機械的にしておいてあげます。私は、コンサルティングでこのフローチャートを作るんですが、人事の方は、目からうろこだと喜んでくださいます。

だって、病人の面倒を見るのは管理職の仕事じゃないけど、部下の労務管理(決められた時間に来て、決められた仕事をする)は、管理職の仕事ですもの。管理職には、そう言って安心させてあげてるとともに、「仕事してくれ!」と無言の圧力をかけましょう(笑)

そう、ラインケア研修やると、病人の面倒を見させるのか!とふくれっ面をする管理職がいます。でも、ちゃんと働いているかどうか見てくれればいい、そしてちゃんとやってなかったら、指導するのがあなたがたの仕事だろう、と言うと納得する人がほとんどです。

以上です!簡単でしょ!
もちろん、上記の内容をわかりやすいマニュアルにまとめて、その説明会を行うのは、人事のお仕事ですよ!

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